京都府内スポーツ観光の聖地
The Heartlands of KYOTO Sports Tourismボルダリングの聖地 笠置町
笠置町でボルダリングを楽しもう
笠置町は京都府の最南端に位置する相楽郡東部にあります。笠置山を中心とした渓谷に町が形成されており、あちこちに巨岩や奇石が見られる“石の国”です。1980年代から木津川沿いの一帯がボルダリングスポットとして開拓され、“笠置ボルダー”と呼ばれるようになりました。
ボルダリングとはフリークライミングの一種。専用シューズと滑り止めのチョークを使い、岩や石などを登るスポーツです。近年、競技人口や、室内に人口の壁を設置したボルダリングジムが増加。2020年に開催される東京オリンピックの正式種目にも採用され、ますます注目を集めています。
2016年、笠置町が主体となってボルダリングをテーマにした映画「笠置ROCK!」を製作。京都府内外で上映されたほか、PRイベントや、オリジナルグッズの製作・販売なども行われました。
2017年にはスポーツ少年団、翌年にはボルダリング協会を発足。町が一丸となってボルダリングによる地域創生に取り組んでいます。
- 初めての人でもボルダリングに挑戦できます
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“笠置ボルダー”は初心者から上級者まで楽しめるボルダリングスポット。現在はクライマーによって開拓された約120のルートがあり、それぞれに名前が付けられています。現在、笠置町ではルートの場所や難易度、登り方のヒントなどを書いたガイドブックの作成を計画しています。気軽にボルダリングを体験してもらえるようにと、2019年、日帰り温泉施設「天然わかさぎ温泉 笠置いこいの館」内に約4メートル四方のウォールを設置。シューズの貸し出しもしています。
- 住民が協力して製作した「笠置ROCK!」
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笠置町ではボルダリングが東京オリンピックの正式種目に採用されたことを契機に、2016年、オリジナル映画「笠置ROCK!」を製作。プロクライマーの大場美和さんをヒロインに起用し、ほとんどのキャストを住民のオーディションで決定しました。資材の運搬や炊き出しの用意といった裏方を含めると、人口約1400人のうち約300人が映画製作に関わっています。映画は京都府内外の映画館などで上映されたほか、ドイツのハンブルクで開かれた日本映画祭に出展されました。また、PRを兼ねて、ショッピングセンターやスポーツイベントなどでボルダリングの体験会を実施。手ぬぐいやキーホルダーといったオリジナルグッズも販売しています。
- ボルダリングを通して地域を活性化
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以前から年に一度、有志によって一斉清掃が行われていた“笠置ボルダー”。映画製作をきっかけに、地域住民も参加するように。毎年11月に実施される清掃活動には「京都笠置クライミングクラブ(代表 野田健太郎)」の呼びかけで計約150人が集まり、同日午後にはボルダリングの安全講習会も開かれています。
プロ選手や指導者の育成を目指し、2017年にはスポーツ少年団「笠置ロックキッズクライマーズ」を創設。笠置小学校に通う児童25人のうち、約半数が加入しています。大阪市内のボルダリングジム経営者を講師に招き、月に1~2回、練習に励んでいます。ジムのオーナーや町民などで構成されたボルダリング協会「京都笠置クライミングクラブ」も2018年に設立。ボルダリングに関連したさまざまな活動を進めています。
笠置町を満喫しよう
- 環境を生かしたアウトドアレジャー
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JR笠置駅から徒歩約5分、笠置大橋横の河川敷に広がるのがキャンパーに人気の「笠置キャンプ場」です。冬季以外は木津川でカヌー体験も可能。長い歴史を持つカヌースクールでは、初心者向けの教室や経験者向けのツアーを開いています。
ハイキングが好きなら、笠置山の山頂付近に位置する笠置寺へ。境内には御本尊である高さ15メートルの「弥勒磨崖仏(みろくまがいぶつ)」をはじめ、古くから信仰の対象になっている巨石が点在。見どころを巡ると所要時間は約40分です。
- スイーツが楽しめる立ち寄りスポットも
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2017年、JR笠置駅にカフェとネイルサロンが融合した「STATION!!」がオープン。イタリア発祥のスイーツ、アイスクリームとケーキの中間のような「セミフレッド」が看板メニューです。
- 「鍋―1グランプリ」で優勝した、名物料理のきじ鍋
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料理旅館では、山菜、アユ、ぼたん鍋など、四季の味覚をゆっくり味わえます。なかでもきじ鍋は、第3回全国ご当地鍋フェスタ「鍋―1グランプリ」で優勝した名物料理。旨みのあるキジ肉を堪能できます。料理旅館は食事のみの利用もOKです。